2006年10月24日

菊花賞回顧

少々遅くなりましたが、菊花賞の回顧をしていきます。

やはり多少時間はかかっても、
検討したレースの反省はきちんとしないと、次回につながりません。
レースの勝ち馬の勝因、人気馬の敗因、
このあたりを中心に分析することが大切です。

メイショウサムソンの三冠達成なるかというところに注目が集まった今年の菊花賞。
戦前の予想では、3強+1という布陣が世間の見方でしたが、
淀の長距離戦を制したのは、伏兵、ソングオブウインドでした。

逃げたのは当初の予定どおりアドマイヤメイン。
鞍上の武豊は、メイショウサムソンを意識してのレースぶりで、
積極的な逃げを打つ手にでました。

12.8 - 11.5 - 11.1 - 11.6 - 11.7  1000m通過 58.7
- 11.7 - 12.9 - 12.8 - 12.9 - 13.2  1000m~2000m通過 63.6
- 13.0 - 11.9 - 11.2 - 12.5 - 11.9 2000m~3000m通過 60.7

1000m通過は58.7
これは菊花賞が3000mということを考えると、かなり速いペースです。
しかし、1000mから2000mの間は、前半よりも5秒ほど遅い63.6。
2000m通過時点のタイムは2.02.3ということになります。

当日の京都競馬場は、馬場状態が前日までより大幅に高速馬場となっていました。
2歳未勝利と2歳500万下でレコードが出る異常なまでの高速馬場。
それを考えると、2000m通過時点でのペースは、ミドルペースといえるでしょう。
そして、菊花賞展開最終考察で考えたとおり、
3コーナー過ぎ、残り800mのところからペースが上がっています。
道中息を入れ、ここが勝負どころとみて武豊が仕掛けました。
若干馬群を離していましたが、メイショウサムソンを含む先行勢も、
ここで離されるわけにはいかないと仕掛けだします。

直線向いた時点で、後続との差は約5馬身。
アドマイヤメイン自身が、予想通りラスト3Fを35.9で上がってきて、
武豊としては、完璧なレースが出来たのではないでしょうか。
この競馬をして負けたら仕方がないと言えるでしょう。

勝ったソングオブウインドの上がりは33.5
これほど速い上がりを使われてはさすがに脱帽せざるを得ません。

メイショウサムソンも、先行勢の後ろで虎視眈々と抜け出しをはかりましたが、
速い上がりが使えないこの馬も、馬場状態に泣かされたと言えるでしょう。
切れ味勝負になると苦しいですね。京都向きではないかもしれません。

展開予想は完璧とも言える精度でピタリだったのですが、恨むべくは当日の馬場状態。
本来ならばタフなレースを強いられて、差し馬も脚が上がってしまいそうなレースでしたが、
生憎、差し馬の切れが殺されることはありませんでした。

馬場状態にも助けられた形ではありますが、
勝ったソングオブウインドと、2着のドリームパスポートは
一介の瞬発力頼みの馬ではなかったといえるでしょう。
上がりの数字だけを見ると、瞬発力に秀でているだけの馬と思いがちですが、
いくら高速馬場といえども、このレコードの価値は大きいでしょう。
サンデーサイレンスの直子で、典型的な瞬発力タイプの馬は、
やはり差し脚を活かし切れずに沈んでいます。
ミドルペースの3000mで33.5を使えるというのは、
スタミナと瞬発力をともに備えていることの証明でしょう。

ソングオブウインドは、芝・ダート、そして良・重と
様々な条件を経験していますが、一度も複勝圏内を外したことがありませんでした。
そして、2着のドリームパスポートもいまだに複勝圏内を外していません。
どんな条件でも安定して力を出せるというのは、強さの一つでしょう。

2年連続の三冠馬の誕生は夢へと散りましたが、
変わって新たなスターホース誕生の予感です。
今年の3歳がエルコンドルパサーのラストクロップ。
偉大な父の強さを引き継ぐソングオブウインドのこれからの走りに注目です。

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