2006年11月13日

エリザベス女王杯回顧

無敗のプリンセスロードの通過点に過ぎないはずだった今年のエリザベス女王杯。
現役最強牝馬の称号を掴んだかに見えたその瞬間、
栄光は悲劇へと変わりました。

1着入線を果たした無敗の2冠馬カワカミプリンセス。
レースを見ていた誰もがその強さには脱帽しました。
しかし皮肉なことに、女王杯の歴史に名を刻んだのは、同じ3歳のフサイチパンドラ。
悲運のプリンセスの逆襲がこの日からスタートです。

12.5 - 10.6 - 11.7 - 11.3 - 11.3 - 12.2 - 12.5 - 12.8 - 13.0 - 11.5 - 12.0

4F 49.3 - 3F 36.5 勝ちタイム 2:11.6

レースは、好スタートを切ったシェルズレイが1000m通過57.4という超ハイペースでの逃げ。
鞍上のルメールは、もう少しゆっくり出たかったとコメントしていましたが、
外からライラプスにつつかれた事により、
馬が怒ってしまい、制御がきかずに行ってしまったとのこと。

2番手追走のライラプスは3コーナーで、
逃げたシェルズレイも直線入り口過ぎで馬群に飲み込まれていきました。

離れた3番手から競馬を進めたアサヒライジング。
秋華賞と同様、結果的には馬群を引き連れてこの馬が逃げる形となりました。
おそらく、アサヒライジングのペースは1000m通過ちょうど1分程度でしょう。
馬群自体はミドルペースで進んでいったと考えていいと思います。

残り800mからペースがガクンと落ちているのは、
逃げたシェルズレイが止まったためで、
後続はここで一気に差を詰めています。
レースの上がりが36.5かかっていることからも、底力が必要とされるレースとなりました。

雨により馬場が少々時計がかかる状態になっていたこともありますが、
想定していたより上がりがかかってしまいました。
晴天続きの高速馬場で、上がりが33秒台での決着となれば、
スイープトウショウの差し脚がモノを言うと思っていたのですが、
底力が必要とされるレースとなった以上、カワカミプリンセスの舞台となりました。

4コーナーで手ごたえが怪しくなりましたが、
秋華賞と同様、直線ビッシリ追われると、切れるという印象ではありませんが
ジワジワと伸びてくるカワカミプリンセス。
先頭に立ってから後続を突き放したのは強いの一言。

スイープトウショウは外へ持ち出しての直線一気を図りましたが、いまいち伸びきれず。
パドックでもどこか元気がない様子だったことから、万全ではなかったかもしれません。
しかし、それでも前へいくフサイチパンドラを捕らえられなかったのは残念です。

2着入線となったフサイチパンドラは、正攻法の競馬。
カワカミプリンセスの前で競馬を進め、外を回って伸びてきました。
カワカミプリンセスには力負けの印象でしたが、
スイープトウショウの追撃を振り切ったのは価値があると言えるでしょう。
これまで、直線でステッキを使うと、頭を上げて走るのをやめてしまうところがあったとのことで、
この日はステッキを使わずに追った福永祐一の援護も功を奏したかもしれません。

降着による繰り上がりがあったとはいえ、
事実上は3歳馬によるワンツーフィニッシュ。
3歳馬が8頭出走という珍しい状況の今年のエリザベス女王杯でしたが、
結果的には3歳馬が世代交代を成し遂げたと言えるでしょう。
カワカミプリンセスの参考入線タイムは2.11.4
これはトゥザヴィクトリーの持つレースレコードとわずか0.2差。
雨の影響で若干時計のかかる馬場状態だったことを考えると、
このタイムは優秀でしょう。歴代の名牝と比較しても遜色ないと言えます。

降着という結果となりましたが、
仮にカワカミプリンセスが斜行していなくとも、
結果は変わらなかったでしょう。
ヤマニンシュクルがあそこから突き抜けるとは思えず、
むしろカワカミプリンセス自身も窮屈な競馬を強いられたと言えます。
今回は女王の座をフサイチパンドラに譲った形となりましたが、
必ず来年はリベンジに燃えてくるでしょう。

鞍上の本田優騎手が、エリザベス女王杯の結果に責任を感じてか、
今年での引退を示唆したとのことですが、
出来ることならば、来年もカワカミプリンセスとのコンビでターフを沸かせてもらいたいものです。

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